ヘッダー画像には何を描くか
App Store のヘッダー画像は、3840 × 1646 の横長の1枚に、アプリの空気を1つだけ描きます。機能の説明は入れません。ヘッダーのすぐ下に、アイコンと名前と入手ボタンが出るからです。
ヘッダーを見る人は、もうアプリのページを開いています。何のアプリかは、だいたい分かったうえで見ています。ここで伝えたいのは「使うとこんな気分になる」「こんな場面で使う」のほうです。
実際に作ってみると、うまくいく絵には共通点がありました。主役が1つで、3語で言える絵です。「夜のバーで笑う2人」「白い壁を登るキャラクター」くらい短く言えないなら、詰め込みすぎです。
サイズや審査のしくみは、ヘッダーと検索結果の画像が付けられるようになった話にまとめました。この記事では、絵の決め方と作り方、それに実際に出ているヘッダーの例を見ていきます。
作り方の手順
個人開発でも、次の順番なら半日で1枚できます。
- アプリを使う場面を1つ選びます。いちばん気持ちいい瞬間がいいです。料理アプリなら完成した皿、ランニングアプリなら走っている手首です。
- 見せ方を決めます。写真、3D のキャラクター、平らなイラスト、ロゴだけ、のどれかです。今のアイコンとスクショの色や雰囲気に合うものを選びます。
- 主役を真ん中に小さめに置いた下絵を作ります。端は空や壁などの背景だけにします。
- 3840 × 1646 で書き出します。検索結果にも使うなら、5244 × 2950 の共通素材で作ります。透明な部分は入れられないので、背景を塗りつぶしてから PNG か JPEG で保存します。
- App Store Connect の「ヘッダと検索結果」のタブで、iPhone と iPad、縦と横を切り替えて切れ方を確かめます。
- サイドバーの Asset Library から、単体で審査に出します。
写真を撮るのが難しいときは、画像生成を使うのが早いです。すくじのヘッダー画像の作成は、アプリの画面と説明から、ヘッダーと検索結果の画像をまとめて作ります。下の例の絵も、ここで作ったものです。
大事なものを置く場所
ヘッダーは端末によって切れ方が変わります。Apple は切り方を数字で出しておらず、「大事なものは中央に寄せる」とだけ書いています。
すくじでは、主役を横は真ん中の6割、縦は真ん中の半分に収めています。文字や顔、アプリの画面はその中に入れて、外側には背景だけが来るようにします。上の端と、上の左右の角にも大事なものを置きません。作ってプレビューで見比べると、ここがいちばん切れたり見えにくくなったりしやすい場所でした。
これは目安なので、最後は必ずプレビューで確かめます。iPad の横向きでは上下がかなり落ちることがあります。
人気アプリのヘッダーの実例
2026年10月に App Store で公開されていたヘッダーから、作り方の参考になるものを5つ選びました。どれも主役が1つで、説明の文字がほとんどありません。
LINE
アプリのキャラクター2匹が、画面の下いっぱいに弧を描く大きな緑の星の上に、小さく立っています。上は淡い空で、小さな雲が2つだけです。キャラクターを大きく描かずに、余白でかわいさを見せています。緑の星はブランドの色そのものです。
Claude
ブランドのテラコッタ色で塗りつぶしたスタジオに、3人が静かに座っている写真です。天井から紙が下がり、色は温かいフィルムのようです。AI の画面は1つも出てきません。雑誌の表紙のように、ブランドの色と落ち着いた空気だけで見せています。
Bump
友だちの居場所が分かるアプリで、アプリの地図の世界を上から見た絵です。友だちの丸いアイコンと光っている場所がたくさん散らばり、真ん中にロゴの札があります。アプリの中の世界をそのまま絵にしているので、使ったことがない人にも中身が伝わります。
Airbnb
深い森の中で明かりがともったツリーハウスを、夕暮れに撮った1枚です。泊まれる場所そのものが絵になっています。売っているものが魅力的なら、それを1つ大きく見せるのがいちばん強いと分かります。
Disney+
縦長の帯を少し曲げて横に並べ、1本ずつ別のキャラクターや作品を入れています。帯のふちは光っています。作品の数が多いことを、1枚で見せる並べ方です。
まねしやすい7つの型
実際のヘッダーを見比べると、使われている見せ方はいくつかの型に分かれます。架空のアプリですくじで作った例と一緒に並べます。
1つ目は、白に溶け込ませる型です。背景を App Store のページと同じ白にして、主役だけを浮かせます。ページとの境目が消えるので、ヘッダーが絵ではなくページの一部に見えます。

2つ目は、自分の目から見た型です。画面の手前に自分の手が写り、その手でスマホや飲み物を持っています。見る人は、自分がそこにいる気分になります。


3つ目は、1か所だけを大きく写す型です。ランナーの手首と時計だけ、のように部分を切り取ると、全体を描くより話が伝わります。
4つ目は、端からのぞく型です。マスコットの目だけが下の端からのぞいていると、画面の外に体が続いているように見えます。キャラクターがいるアプリなら、まずこれを試すといいです。


5つ目は、カメラの質感を使う型です。使い捨てカメラのフラッシュで撮った夜の写真のように、写り方そのものに雰囲気を持たせます。写真や動画のアプリと相性がいいです。
6つ目は、ロゴだけを静かに置く型です。瞑想や睡眠のアプリのように、何もしない時間を売るアプリなら、余白の多い1枚がいちばん合います。
7つ目は、平らなポスターの型です。海と船、町と人のように、線と面だけで1つの景色を描きます。旅行や計画のアプリで、写真より軽く見せたいときに使えます。


よくある失敗と直し方
いちばん多いのは、スクショをそのまま横に並べてしまう失敗です。ヘッダーの下にはすぐスクショが続くので、同じものが2回出ることになります。ヘッダーでは画面ではなく、画面を使っている場面を描きます。
次に多いのが、物を並べすぎることです。机の上に小物をたくさん置いたような絵は、スマホの小さな画面では何が主役か分かりません。主役を1つにして、あとは消します。
文字を大きく入れるのも避けます。ヘッダーは端末によって切れるので、長い見出しは途中で切れます。言語ごとに作り直す手間も増えます。文字を入れるなら短い一言にして、真ん中の安全な範囲に置きます。
値段や割引、ランキングの順位、もらっていない賞、ほかのプラットフォームのロゴは載せられません。審査で戻されるので、季節のセールを知らせたいときも、数字は入れずに絵で季節を見せます。
最後に、アプリの色と合っていないヘッダーは浮きます。ヘッダーのすぐ下にアイコンが来るので、アイコンの色を1つ絵の中に入れると、ページ全体がまとまります。
よくある質問
ヘッダー画像のサイズは何px?
3840 × 1646 です。検索結果にも使い回すなら、5244 × 2950 の共通素材を PNG で作ります。仕様は変わることがあるので、提出前に App Store Connect で確かめてください。
ヘッダーに文字を入れてもいい?
入れられますが、短い一言にとどめます。端末によって切れるので、真ん中の安全な範囲に置き、言語ごとに作ります。
アプリの画面を入れてもいい?
入れられます。ただ、すぐ下にスクショが続くので、画面だけを大きく見せるより、人が使っている場面の中に小さく入れるほうが伝わります。
ヘッダーを入れるとダウンロードは増える?
アプリによります。プロダクトページの最適化(A/B テスト)で、ヘッダーありとなしを最長90日比べられます。
まずは、上の7つの型から自分のアプリに合うものを1つ選び、下絵を1枚作ってみてください。プレビューで切れ方を確かめれば、その日のうちに審査に出せます。

